VMware製品の概要①

最終更新日 2024年11月3日

記事の概要

VMware製品について調べたので、各種製品の概要とまとめます。

それぞれの製品がどのような製品なのが、何のために使用するのか、概要をざっくりまとめています。

VMware製品の概要説明

ESXi

そもそも、ESXiとは何なのかですが、ESXi は 1台の物理的なコンピュータを複数の仮想的なコンピュータに

分割するためのソフトウェアであるハイパーバイザです。

ESXi は vSphere の基盤であり、ホストとも呼ばれます。

ハイパーバイザは、物理的なサーバー上に直接、仮想化ソフトウェアをインストールすることで仮想化を

実装することが出来ます。

VMware Host Client

VMware Host Clientは、個々のESXiホストに接続し、それぞれのESXiホストを管理するために使用する

ツールのようなものです。HTML5ベースで、ESXiホストを管理することが出来ます。

ESXi ホストを直接管理するための Web UI とも言えます。

VMware Host Clientを使用することによって、タスクの管理(シャットダウン、リブート、権限の割り当てなど)や、

基本的なトラブルシューティング、対象のESXiホストでのタスクの実行を行うことが出来ます。

vCenter Serverが使用できない場合にも、VMware Host Clientを使用して、

ESXiホストの管理をすることが出来ます。


vCenter Server:後程説明しますが、ざっくり説明すると、仮想化ソフトウェアや、仮想マシン

の集まりを、ネットワークを通じで遠隔で管理、監視、操作することが出来る製品のこと。

VMware Host Client は、vSphere Web Client とは異なります。

VMware Host Client は単一のESXiホストを管理することが出来ますが、vSphere Web Client は、

vSphere Web Client を使用して、vCenter Server に接続することで、複数のESXiホストを管理することが出来ます。

↓がVMware Host Client の画面です。

vCenter Server

仮想化ソフトウェアや、仮想マシンの集まりを、ネットワークを通じで遠隔で管理、監視、操作することが出来る製品です。

vCenter Server を使用すると、個々のESXiホストのリソースをまとめて統合することが出来、

統合したリソースを、データセンター全体の仮想マシン間で共有することが出来ます。

また、vCenter Server は、vSphere Distributed Resource Scheduler (DRS)、vSphere High Availability (HA)、

vSphere vMotion、vSphere Storage vMotion などの vSphere の高度な機能を使用することが出来ます。

※vCenter Server にはサーバーデータを格納、編集するためのデータベースが必要。

vCenter Server を展開するには2つの方法があります。

1.Windowsをインストールすること

2.vCenter Server Appliance を使用すること

Windowsをインストールする方法では、vCenter Server を同じホストマシン、

または異なるホストマシンにインストールすることが出来ます。

vCenter Server Appliance は事前構成された、Linuxベースの単一の仮想マシンのことを指しています。

この仮想マシンは、vCenter Server や、関連サービスを実行するために最適化されています。

vSphere Web Client

vCenter Server を使用することによって、個々の仮想マシンを複数管理することが出来ますが、

それぞれの仮想マシンをvCenter Serverを通して管理するには、vCenter Serverから個々の仮想マシンに

アクセスする必要があります。

vCenter Serverが個々の仮想マシンにアクセスするために使用するインターフェイスが、

vSphere Web Clientです。vSphere Web ClientはvCenter Server、マルチホスト環境へアクセスための

インターフェイスです。また、仮想マシンへのコンソールアクセスも提供しています。

vSphere Web Clientでは、ブラウザ内のインターフェイスを使用することによって、すべての管理タスクを

実行することが出来ます。

エンタープライズ クラウド スイート(VMware クラウド インフラストラクチャ スイート)

エンタープライズ クラウド スイートは、ハイブリッド クラウドを管理する製品と、セルフサービス プロビジョニングを提供する製品を統合したソリューションです。

https://www.vmware.com/jp/topics/glossary/content/enterprise-cloud-suite.html

要するに、クラウドを管理するためのVMware製品や、将来必要になるであろう、リソースを

予測するためのVMware製品を使用した、ソリューション(いくつかの製品を使用して課題子解決する)のこと。

ソリューション:IT用語としてのソリューションとは、企業が抱えている問題を解決する「解決策」、

また、何かの課題を解決するために使用する、複数の製品群(複数の製品を織り交ぜたシステム)という

意味として使用されます。

ハイブリッドクラウド:1つ以上のプライベートクラウドと、1つ以上のパブリッククラウドを併用するクラウド。

パブリッククラウドと、プライベートクラウドを組み合わせて、1つの統合された環境として使用する。

エンタープライズ クラウド スイートは、具体的に言うと以下の機能を備えています。

・データセンターの仮想化と自動化

・クラウド機能の提供

・パフォーマンスやセキュリティーの問題を検出するアプリケーション運用

Platform Services Controller

エンタープライズ クラウド スイートのコンポーネントの1つ。

Platform Services Controllerは、vSphereプラットフォーム(vSphereを構成する製品などのコンポーネント)と相互作用する

管理者、アプリケーションのIDを管理する機能をもつ製品群。

エンタープライズ クラウド スイートで使用される、Single Sign-On (SSO)、ライセンス、VMware Certificate Authority (VMCA) などの共通サービスが含まれている。

Platform Services Controllerには、vSphere コンポーネント間の通信に必要なすべてのサービスが含まれています。

プラットフォーム:それを構成する部品、コンポーネントなどの土台のこと。

アプリケーションを実行する、データを保存する、といったことが可能なものは全てプラットフォームという。

コンピュータでは、ソフトウェアが動作するための土台(基盤)として機能する、例えばアプリケーションやソフトウェアにとってのオペレーティングシステム(OS)、またOSにとっての、CPUをはじめとするハードウェア、といったもののことを指す。

vCenter Single Sign On

vCenter Server の管理インフラストラクチャ(vCenter Server を管理するために集めたコンポーネント)に

導入されている、ユーザーとグループの認証サービスのこと。

vCenter Server とそのほかの運用管理ツールを一括で認証することが出来るようになり、

いちいち製品ごとのパスワードを入力する必要がなくなる。

vSphere Client

ESXi Host Clientは、一度に1つのESXiホストを管理することが出来ますが、vSphere Clientは、

vCenter Server に接続して、複数のホスト、クラスタ、仮想マシンなどを管理することが出来ます。

vSphere Clientは、ユーザーが、VMware vSphereで作成した、仮想化したデータセンター環境を

操作することが出来ます。

vCenter Server に接続されている仮想マシンやホスト等の管理が可能。

vSphere Client は Web ブラウザベースのアプリで、仮想データセンターを構成するオブジェクトの管理および監視に使用される。

vSphereオブジェクトのステータス確認や、vSphereオブジェクトに対する運用の管理コマンドの発行、

vSphereオブジェクトの作成、削除などが出来る。

VMware vSphere:仮想化ソフトウェアのパッケージ製品のこと。データセンターなどで、

多数のコンピュータを仮想化して遠隔から一括管理するために必要なソフトウェアを組み合わせたもの。

↓がvSphere Clientの操作画面

仮想マシンのカプセル化

・仮想マシンをカプセル化することにより、仮想マシン全体をファイルとして扱えるようになる。
・カプセル化により、仮想マシンの管理作業(コピー、移動、リストア)が簡単に行える。

ハードウェアの非依存性

仮想マシンは物理的なハードウェアや、ハードウェアの提供ベンダーに依存しないため、仮想マシンの展開や移動は、
ハードウェアの仕様や、ベンダーに関係なく行うことが出来る。

仮想マシンリカバリの簡素化

・仮想化により、ハードウェア構成、OSの再インストールと構成、バックアップエージェントは不要になる。
仮想マシン全体のリカバリを、シンプルなリストアで行うことが出来る。

ハードウェアの障害時のリカバリ手順:
1.ハードウェアを構成
2.OSのインストール
3.OSの構成
4.バックアップエージェントのインストール
5.起動

仮想マシンの障害時のリカバリ手順:
1.仮想マシンのリストア
2.仮想マシンの起動

ストレージコストの削減

・シンプロビジョニングという技術を使用すると、ストレージが使用するスペース使用量を
最適化し、ストレージコストを削減することが出来る。
・必要な時に仮想マシンにストレージを提供し、ほかの仮想マシンとスペースを共有することが出来る。