最終更新日 2025年3月12日

LPIC202試験の概要と基本情報
LPIC202は、LPIC-2(Level 2)認定の後半にあたる試験で、201試験と202試験の両方に合格することでLPIC-2の資格を取得できます。LPIC202では、ネットワークやセキュリティ、仮想化、システム管理の高度な知識が求められます。
試験は全60問、90分間で実施され、合格ラインは500点(800点満点)です。
試験範囲は広範囲にわたり、特にDNSサーバー、Webサーバー、メールサーバーの設定やトラブルシューティングは頻出です。また、仮想化技術やシステム監視の分野も試験で問われることが多いため、実践的な学習が重要になります。
試験の特徴
- 出題範囲が広く、細かい設定やコマンドの理解が必要
- 実務経験があると有利だが、試験特有の知識も必要
- 201試験よりも難易度が高いと感じる受験者が多い

LPIC202合格体験記|学習方法や試験対策を徹底解説
LPIC202は、実務経験があっても試験の難易度が高いと感じる人が多い試験です。
201試験と比べて、設定ファイルの細かい知識や、各サービスの深い理解が求められます。
私自身も受験前は「実務経験があるから大丈夫」と思っていましたが、実際に試験勉強を始めると、細かい設定項目や知らないオプションの多さに驚きました。
試験対策として、公式教材を使うだけでなく、実際に環境を構築して動作を確認することが重要です。
- 勉強期間と合計学習時間|どれくらいの時間が必要?
- LPIC202の試験結果|スコアや難易度を公開
- 使用した教材・参考書・テキスト|おすすめの勉強ツール
- LPIC202合格のために実施した勉強内容
- LPIC202の試験傾向と難易度|出題範囲や頻出分野を分析
- LPIC202に合格するためのポイント|押さえておくべき対策は?
- LPIC202合格後の反省点|試験対策で改善点
勉強期間と合計学習時間|どれくらいの時間が必要?
私は201試験合格後にすぐ勉強を始め、約2ヶ月(合計100時間程度)で合格しました。

LPIC202の勉強時間って、どのくらい必要ですか?

実務経験があるなら、1〜2ヶ月(80〜120時間)が目安かな。でも、DNSやWebサーバー、メールサーバーの設定を全く触ったことがないなら、もっと時間が必要かも。

ネットワークの設定はあまりやったことがないんですが、大丈夫でしょうか?

試験範囲は広いけど、実際に設定を試しながら学べば理解しやすいよ。LPICは実際に手を動かして学ぶのが大事だから、学習環境を作ってコマンドを試すのがおすすめ。

LPIC202の試験結果|スコアや難易度を公開
私が受験したときのスコアは60問中48問正解で点数は620点(合格ライン500点)でした。
LPIC201は60問中51問正解で点数は640点だったので、1問あたり7点くらいみたいですね。
LPIC201と比べて、LPIC202の方が難しく感じました。
特に、DNSやメールサーバーの設定に関する問題は細かい内容が問われ、難易度が高かったです。



LPIC202の難易度って、201試験と比べてどうですか?

202試験の方が難しく感じたね。201試験はLPICの基本が多かったけど、202はサーバー構築やネットワーク設定の深い知識が必要だった。

どんな問題が多かったですか?

DNSサーバー(BIND)やPostfixの設定、Apacheの詳細設定、iptablesのルール設定あたりがよく出たかな。設定ファイルのオプションを正確に覚えておく必要があったよ。
使用した教材・参考書・テキスト|おすすめの勉強ツール
LPIC202の勉強には、公式教材やハンズオン形式の学習が効果的だと感じました。
私が実際に使用した教材とその感想を紹介します。
以下、LPIC202試験対策の教材と、それぞれに費やした勉強時間を表形式でまとめました。
教材・ツール | 費やした勉強時間(目安) | 感想 |
---|---|---|
Linux教科書 LPICレベル2 Version 4.5対応 | 約20時間 | 試験範囲を網羅しており、解説も分かりやすい。ただし、実際に設定を試さないと覚えにくい部分もある。 |
Ping-t(オンライン問題集) | 約60時間 | 試験対策として最強。特に「ひっかけ問題」や「実際の試験に近い問題」が多いので、試験直前の対策におすすめ。 |
VirtualBox を使った実践環境 | 約50時間 | 試験の知識を実際に試すことで、理解が深まる。 Webサーバーやメールサーバーの設定は、実際に構築してみるのが最も効果的な学習法。 |

おすすめの教材ってありますか?

Linux教科書とPing-tは必須だね。あとは、実際にサーバーを構築するのが一番の勉強になるよ。

実際に環境を作るのは面倒じゃないですか?

最初は手間に感じるかもしれないけど、実際に動作を確認しながら学ぶと、試験の理解度が全然違うよ。

LPIC202合格のために実施した勉強内容
LPIC202に合格するためには、座学だけでなく実際に環境を構築しながら学ぶことが重要です。
私自身、最初はPing-tの問題集をひたすら解いていましたが、それだけでは本番の問題に対応しきれないことに気づきました。
特に、BIND(DNS)、Postfix(メールサーバー)、Apache(Webサーバー)の設定は、実際に手を動かして理解を深めた方が効率的でした。
以下、LPIC202試験対策で使用した教材ごとに、具体的な学習内容とそれぞれ何周したのかを表にまとめました。
教材・ツール | 学習内容 | 学習回数 |
---|---|---|
Linux教科書 LPICレベル2(202対応) | 試験範囲全体のインプット。 参考書の解説部分を重点的に熟読。付属している問題演習は実施無し。 | 2周 |
Ping-t(オンライン問題集) | 全範囲の問題をひたすら解きまくる。 コマンド問題は勉強していません。 | 4周 |
VirtualBox を使った実践環境 | 実際にDNS、メールサーバー、Webサーバーを構築。Linux教科書の設定の動作確認をメインで実施。 | 2回 |

具体的にどんな勉強方法が効果的でしたか?

まずはLPIC公式教材で基本を押さえてから、Ping-tで問題演習を繰り返したよ。 でも、それだけだと設定ファイルの内容が曖昧だったから、VirtualBoxでCentOSとUbuntuの環境を作って、実際に設定して動作を確認するようにした。

実機演習って、どのくらいやりました?

DNS、メールサーバー、Webサーバー、iptablesの設定は最低でも3回はやったね。 何も見ずに設定できるくらいになると、試験でも余裕が持てるよ。

LPIC202の試験傾向と難易度|出題範囲や頻出分野を分析
LPIC202は、LPIC201と比べてより実務寄りの知識が問われる試験です。
特に、サーバー構築に関する問題の割合が多く、設定ファイルのオプションやトラブルシューティングに関する問題も出題されました。
出題の割合が多かった問題
以下、LPIC202試験で出題された各分野の具体的な内容を表にまとめました。
試験範囲 | 出題内容(記憶上) |
---|---|
DNSサーバー(BIND) | ゾーンファイルの書き方(SOA、NS、A、CNAMEレコード) / named.conf の設定オプション(forwarders , allow-query ) / dig コマンドを用いたDNSクエリの解析 / DNSキャッシュサーバーの設定 |
メールサーバー(Postfix) | main.cf の設定(relayhost , mynetworks , smtpd_recipient_restrictions ) / メールリレーの仕組みとセキュリティ設定 / SASL認証の設定 / Postfixのログ解析 (/var/log/maillog ) |
Webサーバー(Apache, Nginx) | 仮想ホストの設定(/etc/httpd/conf/httpd.conf , /etc/nginx/nginx.conf ) / SSL証明書の設定 (SSLCertificateFile , SSLCertificateKeyFile ) / リバースプロキシの設定(ProxyPass , ProxyPassReverse ) / HTTPリダイレクト(301, 302)の設定 |
ネットワーク管理 | iptables のルール設定(-A INPUT -p tcp --dport 80 -j ACCEPT ) / firewalld のゾーン設定と管理 / ルーティングテーブルの確認 (ip route show ) / tcpdump を用いたパケットキャプチャの解析 |
仮想化・コンテナ技術 | KVMの設定 (virsh コマンドを使用した仮想マシン管理) / qemu-img を用いたディスクイメージ作成 / Dockerの基本コマンド (docker run , docker ps , docker-compose ) / コンテナのネットワーク設定 (bridge , host , overlay ) |

試験の難易度はどう感じましたか?

LPIC201よりも難しく感じたね。 特に、設定ファイルのオプションを細かく問われる問題が多かったから、知識を暗記するだけじゃなく、実際に手を動かして理解するのが大事。

トラブルシューティング系の問題は出ましたか?

出たね。特にDNSやメールサーバーの設定ミスを見つける問題が多かった。 ログの見方や、どこを修正すべきかを判断できるようにしておくといいよ。

LPIC202に合格するためのポイント|押さえておくべき対策は?
LPIC202に合格するためには、設定ファイルの理解と実機での演習が不可欠だと感じました。
私が試験を受けて感じた、押さえておくべきポイントをまとめます。
合格のための5つのポイント
- 実機で設定を試す → DNS、メール、Webサーバーは必ず実際に構築する
- 設定ファイルのオプションを暗記するのではなく、動作を理解する
- 問題演習(Ping-tなど)を繰り返して、試験問題のパターンに慣れる
- Linux教科書の問題演習は不要(Ping-tの問題演習に注力する)
- Ping-tのコマンド問題は不要(効率が悪いため。コマンド問題は試験では数問しか出題されないため)

何から始めるのが一番効率的ですか?

まずはLPIC公式教材を一通り読んで、試験範囲を把握するのが大事。 その後、Ping-tで問題演習をしつつ、実際に設定を試してみると効率的だよ。

問題集をやるだけじゃダメなんですね?

設定ファイルの内容を理解していないと、本番で応用問題に対応できないからね。 実際に環境を作って、設定の動作を確認しながら勉強すると合格しやすいよ。

LPIC202合格後の反省点|試験対策で改善点
試験に合格したものの、「もっとこうしておけばよかった」と思う点もありました。
私が試験後に感じた反省点をまとめます。
反省点
- もっと早い段階で実機演習をしておけばよかった
- iptablesやPostfixの詳細設定に時間を割くべきだった
- 時間配分を意識して問題演習をすれば、試験中に焦らなかった

合格したとはいえ、やっておけばよかったと思うことはありますか?

iptablesやPostfixの設定をもっと深く理解しておけばよかったなと思う。 試験では、設定ファイルの細かい部分まで聞かれたからね。

試験時間は足りましたか?

結構ギリギリだったね。長文問題が多いから、時間配分を意識しながら演習するのが大事。

まとめ|LPIC202合格のための総括と今後の学習のヒント
LPIC202は、LPIC201よりも難易度が高く、実践的な知識が求められる試験です。
合格するためには、座学だけでなく、実機演習を取り入れながら学習することが重要です。

これからLPIC202を受ける人に、一番大事なアドバイスをお願いします!

設定ファイルを丸暗記するのではなく、実際に設定を試して動作を確認すること。 それが、合格への最短ルートだよ!
この試験を通して、Linuxサーバーの深い知識が身につくので、実務でも必ず役立ちます。 しっかりと学習を進め、合格を目指しましょう!



ゴリタン
インフラエンジニアとして、ネットワークとサーバーの運用・保守・構築・設計に幅広く携わり、
現在は大規模政府公共データの移行プロジェクトを担当。
CCNPやLPICレベル3、AWSセキュリティスペシャリストなどの資格を保有しています。