最終更新日 2025年3月20日

LPIC101試験の概要と基本情報
LPIC101試験は、Linuxの基本的な知識とスキルを証明するための資格試験で、LPI(Linux Professional Institute)が提供しています。試験はコマンドライン操作、ファイル管理、プロセス管理、パッケージ管理などが主な出題範囲となります。
試験は選択式と記述式の問題で構成されており、合格ラインは500点(800点満点)です。試験時間は90分で、約60問が出題されます。

試験はどこで受けられますか?

ピアソンVUEのテストセンター、またはオンライン受験が可能です。

受験料はいくらですか?

LPIC101の受験料は約18,000円(時期によって変動)です。

LPIC102も受けないとLPIC1の認定にならないのですか?

そうです。LPIC101とLPIC102の両方に合格すると、LPIC1の認定を受けられます。

LPIC101合格体験記|学習方法や試験対策を徹底解説
LPIC101の試験対策として、私は公式教材を中心に過去問演習を繰り返すことで合格しました。特に、実機でコマンドを打ちながら学習することが重要でした。
本セクションでは以下の内容について解説します。
- 勉強期間と合計学習時間|どれくらいの時間が必要?
- LPIC101の試験結果|スコアや難易度を公開
- 使用した教材・参考書・テキスト|おすすめの勉強ツール
- LPIC101合格のために実施した勉強内容
- LPIC101の試験傾向と難易度|出題範囲や頻出分野を分析
- LPIC101に合格するためのポイント|押さえておくべき対策は?
- LPIC101合格後の反省点|試験対策で改善すべきこと
勉強期間と合計学習時間|どれくらいの時間が必要?
学習期間は約1〜2ヶ月、学習時間は合計50〜100時間が目安です。初心者と経験者では大きく異なりますが、Linuxの基礎知識がある場合は1ヶ月、未経験者は2〜3ヶ月を見込むと良いでしょう。
私は1日2時間×1.5ヶ月(約90時間)で合格できました。特に、学習の後半は問題演習と模擬試験に重点を置いたことで、試験本番でも自信を持って解答できました。
以下、LPIC101の勉強内容と勉強時間を表にまとめました。
教材・ツール | 実際の勉強内容 | 何周したか | 合計勉強時間 |
---|---|---|---|
Linux教科書 LPICレベル1 Version 5.0対応(翔泳社) | 1章ずつ読み進め、重要ポイントをノートにまとめながら学習。 | 2周 | 30時間 |
Ping-t(オンライン問題集) | 毎日30分間、ランダム問題を解き、間違えた問題を重点的に復習。 | 3周 | 40時間 |
LinuC/LPIC対応問題集(TAC出版) | 試験直前の仕上げとして使用。間違えた問題を解説を読んで理解。 | 1周 | 10時間 |
実機環境(仮想マシンやクラウド) | Ubuntuをインストールし、コマンドを実践しながら操作感を確認。 | 随時実践 | 20時間 |

短期間で合格できますか?

Linux経験があれば1ヶ月以内でも可能ですが、未経験の場合は2〜3ヶ月は必要です。

1日どのくらい勉強すればいいですか?

1日2時間を目安に、週10〜15時間程度の学習を続けるのがおすすめです。

LPIC101の試験結果|スコアや難易度を公開
60問中43問正解で点数は550点合格しました。合格ラインは500点なので、結構ぎりぎりで、思ったより難しかったです。
試験ではシェルコマンドのオプションや設定ファイルの場所を問う問題が多く、単なる暗記では対応できない部分もありました。特に、シェルスクリプトやプロセス管理の問題が難しかった印象です。



どんな問題が出ましたか?

ファイル操作、ユーザー管理、パーミッション、プロセス管理などの基本操作が中心でした。

難しい問題はありましたか?

シェルスクリプト関連の問題が難しかったです。しっかりと理解しておくと良いですよ。

使用した教材・参考書・テキスト|おすすめの勉強ツール
LPIC101の学習には、公式教材と問題集、実機演習が必須です。私が実際に使用した教材は以下の通りです。
以下の表に、実際に使用してみて良かった部分・良くなかった部分をまとめました。
使用した教材・ツール | 良かった部分 | 良くなかった部分 |
---|---|---|
Linux教科書 LPICレベル1 Version 5.0対応(翔泳社) | 試験範囲を網羅しており、体系的に学習できる。初心者にも分かりやすい構成。 | 詳細なコマンドのオプションや設定ファイルの場所まで網羅されておらず、試験対策としてはやや情報不足。 |
Ping-t(オンライン問題集) | 試験の出題形式に近く、頻出問題を効率的に学べる。解説も充実しており、繰り返し学習しやすい。 | 無料部分だけでは学習範囲が限定される。有料プランが必須になる点がデメリット。 |
Linux教科書 LPIC レベル1 スピードマスター問題集 Version5.0対応 | 問題の解説が丁寧で、試験の直前対策に最適。公式教科書だけではカバーしきれない部分を補える。 | 問題数がやや少なく、演習量を増やすには他の問題集と組み合わせる必要がある。 |
実機環境(仮想マシンやクラウド) | 実際のLinux操作を体験でき、コマンドの挙動を理解しやすい。学習の定着率が向上する。 | セットアップに時間がかかる。初心者にとっては環境構築がややハードルになることもある。 |

教材は何冊必要ですか?

1冊の公式教材+問題集+実機演習の組み合わせがベストです。

無料で勉強できるサイトはありますか?

Ping-tの無料範囲や、公式のサンプル問題を活用するのがおすすめです。

LPIC101合格のために実施した勉強内容
LPIC101合格のためには、理論と実践のバランスを取った学習が不可欠です。私は、公式教材の精読・問題演習・実機でのコマンド操作の3つのステップを軸に学習を進めました。
1. Linux教科書 LPICレベル1 Version 5.0対応(翔泳社)で基礎を固める
試験範囲を体系的に理解するため、1章ずつ丁寧に読み進め、ノートにまとめながら学習しました。
1周目は通読し、2周目は重要なポイントを復習しながら進めました。
2. Ping-t(オンライン問題集)で試験形式に慣れる
毎日30分〜1時間、ランダムに問題を解き、間違えた問題を重点的に復習しました。
3周繰り返し、解説を読んでしっかり理解することで、本番の問題にも対応できるようになりました。
3. LinuC/LPIC対応問題集(TAC出版)で試験直前の仕上げ(10時間)
試験直前の総復習として使用しました。間違えた問題を中心に解説を読み、知識の抜け漏れを最終確認しました。
4. 実機環境(仮想マシンやクラウド)でコマンドを実践(20時間)
UbuntuをVirtualBoxにインストールし、実際にコマンドを打ちながら操作感を確認しました。
実機演習を行うことで、コマンドの動作やオプションの違いを体感しながら学習できました。

コマンドは全部覚えないといけませんか?

すべて暗記する必要はありませんが、頻出のオプションや設定ファイルの場所は覚えておくと良いです。

シェルスクリプトはどの程度勉強しましたか?

基本的な制御構文(if文、forループなど)とシンプルなスクリプトの書き方を学べば十分です。

LPIC101の試験傾向と難易度|出題範囲や頻出分野を分析
LPIC101の試験は、基本的なLinuxのコマンド操作とシステム管理の知識を問う問題が中心でした。
出題された分野
- ファイル管理コマンド(ls、cp、mv、rm、find、grep など)
- パーミッションと所有権の管理(chmod、chown、chgrp)
- プロセス管理(ps、top、kill、nice)
- ユーザー管理(useradd、passwd、groups、sudo)
- シェルスクリプトの基礎(条件分岐、ループ処理)
試験の難易度としては、基本的な問題が多いものの、詳細なオプションや設定ファイルの場所を問われることがあるため、しっかりと学習する必要があると感じました。

一番難しかった分野は何ですか?

プロセス管理の問題がやや難しかったです。topコマンドの見方や、プロセス優先度の調整(nice, renice)を理解しておくと良いです。

シェルスクリプトの問題はどのくらい出ましたか?

全体の1割程度でしたが、基本的なスクリプトの流れを理解していれば対応できる問題でした。

LPIC101に合格するためのポイント|押さえておくべき対策は?
LPIC101合格のためには、「実機演習」「過去問対策」「試験形式に慣れる」ことが重要です。
私が実践して効果があった対策を3つ紹介します。
- 実機でコマンドを試す → 単なる暗記ではなく、実際に動作を確認しながら学習する
- 問題集や過去問を繰り返し解く → 間違えた問題は解説を確認し、理解するまで復習する
- 試験形式に慣れる → 時間制限を意識し、模擬試験を解いて本番を想定する
この3つを徹底することで、試験本番でも自信を持って解答できるようになりました。

試験直前は何をすればいいですか?

模擬試験を解いて時間配分を確認し、苦手分野を重点的に復習すると良いです。

暗記が苦手ですが、大丈夫でしょうか?

暗記よりも、コマンドを実際に使いながら学ぶことで自然と覚えられます。

LPIC101合格後の反省点|試験対策で改善すべきこと
試験後に感じた反省点は、「問題の難易度が思ったより高かった」ことと、「細かい設定ファイルの場所をもっと覚えておくべきだった」ことです。
特に、プロセス管理やログ管理の問題は、実際に手を動かして学習しておけば、もっとスムーズに解答できたと感じました。
また、試験中に「このオプションはどれだったか?」と迷う場面があり、コマンドのオプションや設定の違いをしっかり整理しておくべきだったと反省しています。

試験後に後悔したことはありますか?

ログ管理(syslog関連)の知識が曖昧で、もっと深く勉強しておけばよかったと思いました。

次に受験するなら、どう勉強を変えますか?

試験直前に模擬試験をもっと解き、細かいオプションや設定ファイルをまとめておくと思います。


ゴリタン
インフラエンジニアとして、ネットワークとサーバーの運用・保守・構築・設計に幅広く携わり、
現在は大規模政府公共データの移行プロジェクトを担当。
CCNPやLPICレベル3、AWSセキュリティスペシャリストなどの資格を保有しています。