最終更新日 2024年9月29日
記事の概要
情報セキュリティポリシとは何かについて説明します。
分かりやすいようにサッカーで例えて説明しているので見てみてください!
主な説明項目は以下です。
この記事はこんな人にオススメ!
● 情報セキュリティポリシーについて分かりやすく理解したい人!
● 情報セキュリティポリシー策定の必要性を理解したい人!
● 情報セキュリティポリシ策定の参考にしたい人!
● 情報安全確保支援士試験を受験する人!
情報セキュリティポリシ
情報セキュリティポリシとは
情報セキュリティポリシを一言で簡単に言うと
簡単に言うと、情報セキュリティポリシとは、会社や組織が情報を守るためのルールや方針をまとめたものです。
従業員が守るべきセキュリティ対策のガイドラインを示して、情報漏えいや不正アクセスを防ぐための指針になります。
もっと詳しく言うと
厳密に言うと、情報セキュリティポリシーとは、組織の情報資産を保護するために策定される文書で、
情報の安全性を確保するための目的や指針、具体的な対策、従業員の責任範囲などを規定したものです。
これには、組織全体で遵守すべきセキュリティに関する基本方針(管理方針)、運用手順、リスク管理や対応手順、
定期的な監査や教育の実施計画が含まれます。
ポリシは、外部からの脅威や内部からのリスクに対する適切な対策を定め、
コンプライアンスを確保するためにも重要な役割を果たします。
組織の情報セキュリティ管理体制を確立し、運用するために定められる指針には、「基本方針」「対策基準」「実施基準」の3つがあり、この3つを組み合わせることで、組織は情報セキュリティを体系的かつ効果的に管理し、運用することができます。
情報セキュリティポリシはこの3つの指針のうち、「基本方針」「対策基準」を定めます。
サッカーに例えると!
サッカーで例えると、サッカーチームが自分たちのゴールを守るために、どのように守備を行うかの基本戦略やルールを定めた「守備戦術マニュアル」のようなものです。
守備戦術マニュアルは、相手にゴールを決められないようにするために必要な対策や手順を明確にし、チーム全員が共通の認識を持って行動できるようにするものです。
同様にセキュリティポリシも情報セキュリティを維持するために必要な手順や対策をまとめ、社員がそのポリシに従って行動します。
情報セキュリティポリシの内容
情報セキュリティポリシの内容は具体的には、以下のような内容が含まれることが一般的です。
情報セキュリティポリシーは、組織全体で共有され、遵守されるべきものであり、定期的に見直しや更新が行われることが求められます。
- ①目的
- 情報セキュリティポリシーの策定目的や重要性の説明。
- ②適用範囲
- ポリシーが適用される対象(例えば、全社員や関係者)や情報資産の範囲。
- ③基本方針
- 情報の取り扱いに関する基本的な方針や考え方。
- ④役割と責任
- 組織内での情報セキュリティに関する役割分担や責任の所在。
- ⑤セキュリティ対策
- データ保護のための具体的な対策(アクセス制御、暗号化、バックアップなど)。
- ⑥教育と訓練
- 情報セキュリティに関する社員教育や訓練の実施についての方針。
- ⑦違反時の対応
- ポリシー違反が発生した際の対応策や処罰についての規定。
実際の企業の情報セキュリティポリシ
以下は実際の企業の情報セキュリティポリシの引用です。
結構ざっくりとした抽象的な内容ですね
野村ユニソン株式会社(以下「当社」)は、情報の取扱いに対するリスクを深く認識し、「情報セキュリティポリシー」として定め、保有する全ての情報資産の保護および適切な管理を実践し、社会・お客様・ビジネスパートナー様から信頼される企業としてあり続けます。
1.適用範囲
当社の情報資産を利用する者である役員を始めとするすべての従業員に対し、本情報セキュリティポリシーを定着させる。社内外の事業活動に関わる情報および情報を扱うために必要な装置・施設・サービスを含めすべての情報資産に適用します。
2.推進体制と責任
情報セキュリティの確保に必要な組織及び体制を整備し、責任と権限を明確にします。保有する全ての情報資産を不正な侵入、漏洩、改ざん、紛失、盗難、破壊、利用妨害および災害等から保護し、維持するために、適切な人的・組織的・技術的諸対策を講じ、改善を含めた活動を継続的に実施します。
万一情報資産にセキュリティ上の問題が発生した場合は、その原因を迅速に究明し、その被害を最小限に止めるように努めます。3.法令等の遵守
情報資産に関する法令その他規範および取引先とのセキュリティに関する契約上の要求事項・義務を遵守する。
4.情報セキュリティリテラシーの向上
当社は、当社の情報資産を利用する者に対し、必要なセキュリティの教育を行ない、セキュリティ意識の向上および維持を図る。
5.従業員の義務
情報セキュリティに関する規定およびお客様との契約事項に違反する事例が生じた場合には、就業規則等の社内規定にもとづき処分の対象とする。
情報セキュリティポリシー(野村ユニソン株式会社)|野村ユニソングループ (nomura-g.co.jp)
情報セキュリティポリシをサッカーで例えると
情報セキュリティポリシは、サッカーチームが自分たちのゴールを守るために、どのように守備を行うかの基本戦略やルールを定めた「守備戦術マニュアル」のようなものです。
この守備戦術マニュアルは、相手にゴールを決められないようにするために必要な対策や手順を明確にし、
チーム全員が共通の認識を持って行動できるようにするものです。
情報セキュリティポリシを例にとると、守備戦術マニュアルは以下のような内容になります。
- ①目的
- 守備戦術マニュアルを作成する目的や、その重要性を説明します。
これは、チームが試合で失点を防ぎ、勝利するために守備がいかに大切かを示します。
- ②適用範囲
- この守備戦術が誰に適用されるかを定めます。
例えば、ゴールキーパーからフォワードに至るまで、チーム全員が守備戦術を理解し、適用される対象となります。また、どのエリアで守備を行うか(自陣ゴール付近か、中盤か)もここに含まれます。
- ③基本方針
- 守備における基本的な考え方や方針を定めます。
例えば、「常に相手をマークする」「ボールが近くに来たら即座にプレスをかける」といった、守備の基本となる考え方がここに記載されます。
- ④役割と責任
- 各選手の守備における役割と責任を明確にします。
例えば、ゴールキーパーは最後の砦としてゴールを守る役割、ディフェンダーは相手の攻撃を食い止める責任がある、といった具合です。
- ⑤セキュリティ対策
- 具体的な守備戦術を定めます。
例えば、「ゾーンディフェンスを採用する」「カウンター攻撃に備えて常に一人は後方に残る」といった守備の方法や対策がここに記載されます。
- ⑥教育と訓練
- 選手たちがこの守備戦術をしっかり理解し、試合で実践できるように、練習や訓練を行う方針を定めます。これにより、チーム全員が同じ守備意識を持ち、統一されたプレーを行うことができるようになります。
- ⑦違反時の対応
- もし選手が守備戦術に違反するプレーをした場合の対応策や処罰について定めます。
例えば、戦術を無視して自由に動きすぎた選手に対する指導や、試合からの一時的な除外などがこれに当たります。
この守備戦術マニュアル(情報セキュリティポリシー)は、チーム全体で共有され、常に守られるべきものです。
また、試合結果や状況に応じて、定期的に戦術を見直し、必要に応じて更新することが求められます。
ゴリタン
インフラエンジニアとして、ネットワークとサーバーの運用・保守・構築・設計に幅広く携わり、
現在は大規模政府公共データの移行プロジェクトを担当。
CCNPやLPICレベル3、AWSセキュリティスペシャリストなどの資格を保有しています。