最終更新日 2025年2月5日
スポンサーリンクCCNPとは?Cisco認定資格の概要
CCNP(Cisco Certified Network Professional)は、ネットワークエンジニア向けのCisco認定資格の一つで、中級レベルに位置付けられています。ネットワークの設計・構築・運用・トラブルシューティングなど、実務で求められる知識やスキルを証明できる資格として、多くのエンジニアが取得を目指しています。
ここでは、CCNPの基本的な位置づけと取得するメリットについて解説します。
CCNPの位置づけ(CCNA・CCIEとの違い)
CCNPは、Ciscoが提供する認定資格の中でも中級レベルにあたり、ネットワーク技術者としての実践的なスキルが問われる資格です。
Cisco認定資格の主なレベルは以下のように分類されます。
- CCNA(Cisco Certified Network Associate)
基礎レベル(ネットワークの基本を学ぶ) - CCNP(Cisco Certified Network Professional)
中級レベル(実務で必要なスキルを習得) - CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)
上級レベル(高度なネットワーク設計・運用)
CCNAがネットワークの基礎知識を身につける資格であるのに対し、CCNPはより実践的な技術を求められるため、エンジニアとしてのスキルアップに最適です。
CCNPってどんな資格なんですか?CCNAとはどう違うんでしょうか?
CCNPは、CCNAよりも一歩進んだ実務向けのネットワーク資格だよ。CCNAはネットワークの基本を学ぶのに対して、CCNPは設計やトラブルシューティングなど、より高度なスキルが求められるんだ。
じゃあ、CCNAを持っていないとCCNPには挑戦できないんですか?
以前はCCNAが必須だったけど、現在のCCNPは前提条件がなくなって、直接受験できるようになったよ。でも、いきなりCCNPに挑戦するのは難しいから、まずCCNAレベルの知識を身につけておくのがおすすめだね。
CCNPを取得するメリット・年収アップ【キャリアと転職にどう影響?】
CCNP取得の主なメリット
メリット | 内容 |
---|---|
高度なネットワークスキルの証明 | 企業ネットワークの設計・運用に関する知識を証明できる |
SD-WAN、仮想化、自動化などの最新技術にも対応 | |
転職・昇進に有利 | CCNP資格を取得することで、ネットワークエンジニアとしての実力を評価されやすい |
ネットワーク管理者、システムエンジニア、クラウドエンジニアなど幅広い職種で活用できる | |
年収アップの可能性 | CCNP取得者の平均年収は 600万~800万円(経験・企業規模による) |
外資系企業や大手企業では、さらに高収入を狙える | |
CCIEへのステップアップ | CCNP ENCORは CCIE Enterprise Infrastructureの筆記試験と共通 |
将来的に CCIE取得を目指す人にもおすすめ |
CCNP 取得者の年収目安(日本国内)
経験年数 | 年収目安(万円) |
---|---|
未経験~3年 | 400~600万円 |
3~5年 | 500~700万円 |
5~10年 | 700~900万円 |
CCIE取得者 | 900~1200万円以上 |
CCNP ENCORを取得すると、実務経験が3~5年以上のエンジニアで年収600万円以上を狙えるケースが多く、外資系企業やクラウド分野に強い企業では、さらに高い給与を提示されることもあります。
CCNPを取ると、どれくらい年収が上がるんですか?
未経験なら400万円前後、経験者なら600万円以上が目安。CCIEまで取れば、外資系なら1000万円以上も狙える
資格だけで転職に有利になりますか?
資格だけで採用されるわけではないけど、スキルの証明になるから書類選考や年収交渉では有利。実務経験とセットでアピールすると、かなり強い武器になるよ。
まとめ
CCNPは、ネットワークエンジニアとしてのスキルを証明できる中級レベルの資格で、キャリアアップや年収アップにつながる可能性がある重要な資格です。CCNAよりも高度な知識が求められるため、しっかりと学習計画を立てて挑戦することが大切です。
CCNPの試験内容と合格基準【最新情報】
CCNPを取得するには、Ciscoが定める試験に合格する必要があります。
試験は、必須の「コア試験」と、選択可能な「コンセントレーション試験」の2種類で構成されています。
CCNPの試験科目一覧(コア試験・コンセントレーション試験)
CCNPは、「コア試験」1科目と、「コンセントレーション試験」1科目の合計2科目に合格することで取得できます。
コア試験(必須科目)
CCNPのすべての分野で共通となる基礎知識を問う試験です。
- 試験名
- 350-401 ENCOR(Implementing and Operating Cisco Enterprise Network Core Technologies)
- 主な出題範囲
- ネットワークの基礎
- ルーティングとスイッチング
- セキュリティと自動化
- 無線ネットワーク
CCNP ENCORについては以下の記事で紹介しているのでよかったら見てみてください!
コンセントレーション試験(選択科目)
コア試験に合格後、以下の中から1つを選んで受験します。
- 300-410 ENARSI(高度なルーティングとサービス)
- 300-415 ENSDWI(SD-WANの設計と導入)
- 300-420 ENSLD(エンタープライズネットワークの設計)
- 300-425 ENWLSD(ワイヤレスネットワークの設計) など
どの分野を選ぶかによって、専門性を深める領域が異なります。
CCNPの試験って、どんな科目があるんですか?
CCNPは、コア試験とコンセントレーション試験の2つに合格する必要があるんだ。コア試験は全員共通で、コンセントレーション試験は自分の興味や仕事に合わせて選べるよ。
どのコンセントレーション試験を選べばいいんですか?
将来どんな仕事をしたいかによるね。例えば、ルーティングやスイッチングのスキルを深めたいならENARSI(300-410)、ネットワーク設計に興味があるならENSLD(300-420)がおすすめかな。
コア試験だけ合格しても意味はありますか?
コア試験だけ合格すると、CCIEラボ試験の受験資格が得られるけど、CCNPは取得できないよ。CCNPとして認定されるには、コンセントレーション試験にも合格しないといけないんだ。
まとめ
CCNPの試験は、コア試験とコンセントレーション試験の2科目で構成されており、難易度は高めですが、ネットワークエンジニアとしての実力を証明できる資格です。
CCNPの受験資格と受験方法は?
CCNPの受験資格(CCNAなしでも受験可能?)
現在のCCNP試験には、特別な受験資格はありません。以前はCCNAを取得していることが条件でしたが、現在はCCNAなしでもCCNP ENCOR、ENARSI両方とも受験可能です。
ただし、試験の難易度は高いため、CCNAレベルの知識がないと苦戦する可能性が高いです。まずはCCNAの知識を身につけてからCCNPに挑戦するのがおすすめです。
受験方法(試験会場・オンライン受験)
CCNP ENCORは、ピアソンVUEを通じて受験します。受験方法は2つあります。
- 試験会場での受験(ピアソンVUE認定テストセンター)
- 事前予約が必要
- 試験センターの環境で受験可能
- オンライン受験(OnVUE)
- 自宅やオフィスで受験可能
- Webカメラと静かな環境が必要
- 受験中の離席は禁止
オンライン受験では、試験中の行動が厳しく監視されるため注意が必要です。
試験はどこで受けられますか?
ピアソンVUEの試験センターか、自宅でオンライン受験ができるよ。
オンライン受験の注意点はありますか?
Webカメラで監視されるから、部屋を片付けておかないと試験が中止されることもある。あと、試験中は一切の離席が禁止だから、トイレは事前に済ませておくべき。
CCNPの難易度はどれくらい?
CCNPはネットワークエンジニア向けの中級資格で、CCNAよりも難易度が高いです。そのため、しっかりとした準備が必要です。
CCNPはCCNAの内容をさらに深掘りして、実務で役立つスキルを問われるから、難易度はかなり上がります。CCNAが『これがネットワークだ』という基礎なら、CCNPは『これをどう設計・運用するか』を問うイメージです。
CCNP ENCORの難易度は以下の記事で紹介しているのでよかったら見てみてください!
スポンサーリンクCCNPのおすすめ勉強法と対策
CCNPの試験対策は、下記3つの観点で進めるのが効果的です。
- 基礎知識を固める(座学)
- Cisco公式の教材や書籍を活用し、試験範囲の理論を学ぶ。
- 各技術の基本概念を理解し、ネットワークの仕組みを把握する。
- 問題演習
- テキストの問題演習で知識を定着させる。
- 反復演習で自分の理解が不十分なところを重点的に学習する。
- Ciscoのドキュメントを熟読する
- 本番の試験問題んでは、Cisco公式ドキュメントから出題されています。そのため、公式ドキュメントを熟読すると本番試験の役に立ちます。
CCNPの勉強って、どういう順番で進めればいいですか?
まずは試験範囲の基礎を座学で学んで、その後にラボ環境で実践的にコマンドを触るのがおすすめです。ただ、短期間で合格したい人はラボ環境で実践的な学習をするよりも、座学で勉強した方が効率が良いと思います。
やっぱり実機を使わないとダメですか?
最近はGNS3やPacket Tracerなどのシミュレーションツールが充実しているから、物理機器がなくても十分練習できるよ。もちろん、余裕があれば実機での練習も効果的だけどね。
CCNP ENCORとENARSIの勉強方法は以下の記事で紹介しているのでよかったら見てみてください!
スポンサーリンクおすすめの教材・問題集(Ping-t・Udemy・公式教材)
CCNPの学習には、Cisco公式の教材を中心に活用するのが効果的です。また、オンライン講座や問題集も併用すると、より効率的に学べます。
おすすめの教材・参考書
- シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コア試験ENCOR(350-401)
- シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コンセントレーション試験 ENARSI(300-410)
- 徹底攻略 Cisco CCNP Routing & Switching TSHOOT 問題集[300-135J]対応
- CCNP Routing and Switching ROU: 対応試験300-101J
- 徹底攻略 Cisco CCNP Routing & Switching SWITCH 問題集[300-115J]対応
- Ping-t
おすすめのオンライン講座
- Cisco公式eラーニング(試験範囲を体系的に学べる)
- UdemyのCCNP対策コース(実際の設定方法や試験対策を動画で学習)
CCNPの勉強には、どんな教材を使えばいいですか?
徹底攻略問題集がおすすめです。このテキストの問題の出題率が一番高いからです。
コア試験は、PingTで十分対策可能です。
オンライン講座とかは使ったほうがいいですか?
動画で学ぶほうが理解しやすい人にはおすすめだよ。特に、実際のコマンド操作を見ながら学べるUdemyのコースは人気があるね。
CCNP ENARSIのおすすめの教材は以下の記事で紹介しているのでよかったら見てみてください!
スポンサーリンクまとめ
CCNPに合格するには、基礎知識のインプット、ラボ環境での実践練習、模擬試験による総仕上げの3ステップで学習を進めるのが効果的です。また、公式教材やオンライン講座を活用し、計画的に勉強を進めることが成功の鍵となります。
CCNP取得後のキャリア
CCNPを取得すると、ネットワークエンジニアとしての市場価値が向上し、キャリアの選択肢が広がります。ここでは、CCNP取得後に目指せる職種や業界、期待される年収、さらに上位資格であるCCIEについて解説します。
CCNPで目指せる主な職種
- ネットワークエンジニア(設計・構築・運用)
- ネットワークアーキテクト(大規模ネットワークの設計・最適化)
- セキュリティエンジニア(ネットワークセキュリティの構築・運用)
- クラウドエンジニア(AWSやAzureと連携したネットワーク設計)
活躍できる業界
- IT企業(SIer・クラウドベンダー)
- 通信キャリア・ISP(インターネットサービスプロバイダー)
- 大手企業の情報システム部門
- データセンター・ホスティング事業者
CCNPを取ると、どんな仕事に就けますか?
ネットワークエンジニアとしてのキャリアアップが期待できるね。特に、設計や構築の仕事を担当できるようになることが多いよ。運用や監視の仕事からステップアップしたい人にはおすすめだね。
セキュリティやクラウドの分野にも活かせますか?
もちろん。最近は、ネットワークとセキュリティ、クラウドが密接に関係しているから、CCNPの知識があるとセキュリティエンジニアやクラウドエンジニアの道も開けるよ。
CCNPの上位資格CCIEは目指すべき?
CCNPを取得した後、さらに専門性を高めたい場合は、Ciscoの最上位資格であるCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)を目指すのも一つの選択肢です。
CCIEの特徴
- ネットワークエンジニアの最高峰資格
- 試験は筆記(CCIE Written)とラボ試験(CCIE Lab)の2段階
- 取得者は高年収・高評価を受けやすい
CCIEを取得すると、ネットワークアーキテクトやコンサルタントなど、より専門性の高い職種へキャリアアップできる可能性があります。
CCNPを取ったら、次はCCIEを目指したほうがいいですか?
それは自分のキャリアプラン次第だね。ネットワークの専門性を極めたいならCCIEを目指すのもいいし、クラウドやセキュリティの分野に広げるのもアリだよ。
CCIEの難易度って、CCNPと比べてどうなんですか?
CCNPの比じゃないくらい難しいよ。特にラボ試験は、単なる知識だけじゃなく、実践的なスキルを問われるから、しっかり準備しないと合格は難しいね。
まとめ
CCNPを取得すると、ネットワークエンジニアとしての市場価値が上がり、設計・構築などの上流工程の仕事に関わるチャンスが増えます。また、年収アップや転職での評価向上も期待できます。さらにスキルを伸ばしたい場合は、CCIEを目指す道もあります。
CCNP取得後の具体的なキャリアパスについては、別の記事で詳しく解説していますので、詳細はこちらの記事でご覧ください。
スポンサーリンクゴリタン
インフラエンジニアとして、ネットワークとサーバーの運用・保守・構築・設計に幅広く携わり、
現在は大規模政府公共データの移行プロジェクトを担当。
CCNPやLPICレベル3、AWSセキュリティスペシャリストなどの資格を保有しています。