最終更新日 2024年12月23日
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キャパシティープランニングとは
キャパシティープランニングを行う際、今後構築しようとしているシステムがどのくらいの
リソースを必要とするのか確認するためにも、現在のリソースの使用状況を
確認する必要があります。
そこで、役に立つコマンドの1つである sadfコマンドを今回紹介いたします。
キャパシティープランニングについては以下の記事で紹介しているので確認してみてください!
sadfコマンド
sadfコマンドとは
sadfコマンドを使用すると、sadcによって収集されたログを、テキスト形式(TSV)や、
XML形式など、指定した形式に変換して出力することが出来ます。
また、sadfコマンドの引数に、sarコマンドのオプションを組み込むこともできます。
sarコマンドについては、以下の記事で紹介しているので参考にしてみて下さい。
sadfコマンドの書式
sadfコマンドは以下の書式で使用します。
sadf 「オプション」 --「sarコマンドのオプション」
sadfコマンドのオプション
sadfコマンドで使用する主なオプションを説明します。
オプション | 説明 |
---|---|
-C | ファイルのコメントを表示するようにsadfに指示します。 |
-d | csv形式(セミコロンで区切る)で出力する。 データファイルの内容を、リレーショナルデータベースシステムに 簡単に取り込める形式で出力する。 出力は、セミコロンで区切られたフィールドで構成されます。 各レコードには、ファイルが作成されたホストのホスト名、 インターバル値 (ない場合は-1)、ほとんどのデータベースで 受け入れられやすい形式のタイムスタンプ、 およびsar_optionsコマンドラインオプションで指定された セミコロンで区切られた追加のデータフィールドが含まれています。 |
-e [ hh:mm:ss ] | [ hh:mm:ss ]で指定した時刻以前のデータを、収集したログファイルから抽出する。 |
-H | ログファイルのフォーマットのみ出力する。 ※ホスト名、ログファイル名、表示する項目のリストなど。 |
-h | オプション -d と一緒に使用すると、すべての項目が1行で表示されます。 |
-j | JSON形式で出力する。 |
-s [ hh:mm:ss ] | [ hh:mm:ss ]で指定した時刻以降のデータを収集したログファイルから抽出する。 |
-t | ローカル日時で表示する。 |
-T | 時刻をローカル時刻で表示する。 |
-x | XML形式で表示する。 |
-- | 「--」から後のオプションは、sarコマンドに渡す。 |
sadfコマンドの出力
いくつかオプションを使用して、sadfコマンドを使用するとどのように出力結果が得られるのか
紹介します。
メモリ関連の情報をタブ区切りのテキスト、かつ、ローカル日時で出力する
[root@localhost test]# sadf /var/log/sa/sa01 -t -- -r
localhost.localdomain 592 2022-09-01 00:10:01 - kbmemfree 148364
localhost.localdomain 592 2022-09-01 00:10:01 - kbmemused 828492
localhost.localdomain 592 2022-09-01 00:10:01 - %memused 84.81
localhost.localdomain 592 2022-09-01 00:10:01 - kbbuffers 0
localhost.localdomain 592 2022-09-01 00:10:01 - kbcached 231876
localhost.localdomain 592 2022-09-01 00:10:01 - kbcommit 4040176
[root@localhost test]#
メモリ関連の情報をローカル日時でCSV形式で出力する
[root@localhost test]# sadf /var/log/sa/sa01 -t -d -- -r
# hostname;interval;timestamp;kbmemfree;kbmemused;%memused;kbbuffers;kbcached;kbcommit;%commit;kbactive;kbinact;kbdirty
localhost.localdomain;592;2022-09-01 00:10:01;148364;828492;84.81;0;231876;4040176;131.39;251984;305984;0
localhost.localdomain;586;2022-09-01 00:20:01;148244;828612;84.82;0;231932;4040764;131.41;252036;306036;0
localhost.localdomain;585;2022-09-01 00:30:01;148352;828504;84.81;0;231956;4031528;131.11;251876;306100;0
localhost.localdomain;589;2022-09-01 00:40:01;148880;827976;84.76;0;231968;4031524;131.11;251532;306116;0
localhost.localdomain;594;2022-09-01 00:50:01;148852;828004;84.76;0;231976;4031084;131.09;251576;306108;0
localhost.localdomain;594;2022-09-01 01:00:01;148792;828064;84.77;0;231996;4031524;131.11;251592;306172;0
[root@localhost test]#
メモリ関連の情報をローカル日時でXML形式で出力する
[root@localhost test]# sadf /var/log/sa/sa01 -t -x -- -r
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE sysstat PUBLIC "DTD v2.16 sysstat //EN"
"http://pagesperso-orange.fr/sebastien.godard/sysstat-2.16.dtd">
<sysstat>
<sysdata-version>2.16</sysdata-version>
<host nodename="localhost.localdomain">
<sysname>Linux</sysname>
<release>4.17.11</release>
<machine>x86_64</machine>
<number-of-cpus>1</number-of-cpus>
<file-date>2022-09-01</file-date>
<statistics>
<timestamp date="2022-09-01" time="00:10:01" utc="0" interval="592">
<memory per="second" unit="kB">
<memfree>148364</memfree>
<memused>828492</memused>
<memused-percent>84.81</memused-percent>
<buffers>0</buffers>
<cached>231876</cached>
<commit>4040176</commit>
<commit-percent>131.39</commit-percent>
<active>251984</active>
<inactive>305984</inactive>
<dirty>0</dirty>
</memory>
</timestamp>
</statistics>
<restarts>
</restarts>
</host>
</sysstat>
[root@localhost test]#
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この記事を書いた人!
ゴリタン
インフラエンジニアとして、ネットワークとサーバーの運用・保守・構築・設計に幅広く携わり、
現在は大規模政府公共データの移行プロジェクトを担当。
CCNPやLPICレベル3、AWSセキュリティスペシャリストなどの資格を保有しています。