最終更新日 2024年12月22日
この記事はこんな人にオススメ!
● CCNP ENARSIの勉強方法が知りたい!
● どんな問題が出てくるのか教えてほしい!
● これからCCNPを受験しようと考えている人!
記事の概要
CCNP ENARSIに合格しました!
この記事では、私が実際に行った勉強方法や効果的だった教材、そして試験でどのような問題が出題されたのかを詳しく解説します。
これからCCNPを目指す方に向けて、試験の概要や特徴もわかりやすくお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
私はこの試験に2回挑戦しましたが、その過程で「試験問題がどこから出題されているのか」を掴むことができました。その具体的な情報についても記事内で共有しています!
また、CCNP ENCORについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、そちらもあわせてご覧ください。
スポンサーリンクCCNP ENARSI とは???
CCNP ENARSIは、CCNP Enterpriseの選択試験の1つで、Cisco社が提供するネットワーク関連資格の一部です。
CCNP Enterpriseは、ネットワーク技術や知識を証明するための資格で、企業向けネットワークソリューションに関するプロフェッショナルスキルを認定します。そのため、難易度は高めです。
Cisco社の資格は5つのレベルに分かれており、CCNP Enterpriseは3番目のレベルに該当します。
- レベル1:CCT
- レベル2:CCNA
- レベル3:CCNP
- レベル4:CCIE
- レベル5:CCAr
特に、CCNP Enterpriseはインフラエンジニア系の職場で非常に価値が高い資格です。取得していると職場で信頼されやすく、「おっ、この人できるな」と思われること間違いなしです(笑)。
ちなみに、最上位資格のCCIEを取得すれば、年収1000万円クラスも夢ではなく、職場でも一目置かれる存在になります!
スポンサーリンクCCNP Enterprise資格の取得条件
CCNP Enterpriseを取得するには、コア試験と選択試験の2つに合格する必要があります。
コア試験は全員が必ず受験する試験で、CCNP ENCORがこれに該当します。
一方、選択試験は複数の科目から1つを選んで受験します。
その中の1つが、今回紹介するCCNP ENARSIです。
CCNP ENARSI の試験範囲
CCNP ENARSI の試験範囲の詳細は↓のURLから確認できます。
CCNP ENARSI の試験範囲をざっくりまとめると↓のような感じです。
カテゴリ | 主な内容 | 出題比率(目安) |
---|---|---|
ルーティング技術 | EIGRP、OSPF、BGPの設定・トラブルシューティング、再配送(Redistribution) | 約30% |
ネットワークセキュリティ | ACL(アクセスリスト)、VPN(IPSec、DMVPN)の設定とトラブルシューティング | 約20% |
インフラサービス | DHCP、NTP、SNMPなどのネットワークサービスの設定と管理 | 約15% |
ネットワークのトラブル対応 | デバッグツールやショーコマンドを使用したトラブルシューティングの手法 | 約25% |
ネットワークの自動化 | 基本的なネットワーク自動化ツール(Python、REST API)とその適用方法 | 約10% |
CCNP ENARSI の合格点
CCNP ENARSIの合格ラインについて説明します。
CCNP ENARSIの合格点は1000点満点中825点です。つまり、ざっくり8割を目指せば合格ラインに到達します。
ただし、試験の最低点は300点から始まるため、実際には8割未満でも合格するケースがあるようです。しかし、私が過去に受験した際には、7割強のスコアでは不合格でした。
そのため、安定して合格するには8割以上を取れるように準備することをおすすめします。
なお、Cisco公式サイトでは合格点が800点~850点とされていますが、私が何度も受験した経験から言うと、実際の合格点は常に825点でした。
勉強方法
次は実際に私がどのように勉強して合格したか、事例をもとに紹介します。
私が合格のために実際に使用した教材
私が合格までに使用した教材は以下です。
- Ping-t
- 「ネットワークエンジニアとして」というサイト
- シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コンセントレーション試験 ENARSI(300-410) (EXAMPRESS) [ 林口 裕志 ]
- 徹底攻略Cisco CCNP Routing & Switching ROUTE教科書[300-101J]対応【電子書籍】[ 株式会社ソキウス・ジャパン ]
- 徹底攻略Cisco CCNP Routing & Switching SWITC 試験番号300-115J [ ソキウス・ジャパン ]
- シスコ技術者認定教科書 CCNP Routing and Switching TSHOOT テキスト&問題集 [対応試験]300-135J 対応試験300-135J (Cisco教科書) [ システムアーキテクチュアナレッジ中道賢 ]
1回目の受験までに使用した教材
私は2回目の受験で合格しましたが、1回目に受験するまでに使用した教材は以下です。
- Ping-t
- 「ネットワークエンジニアとして」というサイト
- シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集 [対応試験]コンセントレーション試験 ENARSI(300-410) (EXAMPRESS) [ 林口 裕志 ]
まず白本の解説を3周熟読し、Ping-tを5周し、最後に白本の総合問題集を2回解きました。
Ping-tの解説文も可能な限り暗記して試験に臨みましたが残念ながら不合格でした。
2回目の受験で使用した教材
試験に落ち、2回目の受験で使用した教材は以下です。
- 徹底攻略Cisco CCNP Routing & Switching ROUTE教科書[300-101J]対応【電子書籍】[ 株式会社ソキウス・ジャパン ]
- 徹底攻略Cisco CCNP Routing & Switching SWITC 試験番号300-115J [ ソキウス・ジャパン ]
- シスコ技術者認定教科書 CCNP Routing and Switching TSHOOT テキスト&問題集 [対応試験]300-135J 対応試験300-135J (Cisco教科書) [ システムアーキテクチュアナレッジ中道賢 ]
- Ciscoドキュメント
特に黒本を中心に勉強しました。
問題を中心に解き、各問題集を3周し、可能な限りCiscoのドキュメントを参照して受験に臨みました。
※2回目の受験時にはPing-tは使用していません。
勉強時間と勉強方法
受験1回目までの勉強時間と、不合格から2回目の受験までの勉強時間を記載します。
結論から言うと、1回目までの受験では240時間、2日目までの受験で180時間ほど勉強しました。
1回目の受験までの勉強時間と勉強方法
1回目の受験までに合計で240時間勉強しました。
具体的には、1日4時間を60日間(約2か月)続けた計算です。
まず、「シスコ技術者認定教科書 CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集」を使い、わからない部分をじっくりと読み込みました。合計3周ほど熟読しています。
その後、Ping-tの問題集を5周ほど繰り返し解きました。
しかし、この準備で挑んだCCNP ENARSIは残念ながら不合格となりました。
2回目の受験までの勉強時間と勉強方法
1度目の試験で不合格だったため、旧CCNPの「徹底攻略シリーズ(ROUTE、SWITCH、TSHOOT)」を徹底的に読み込み、内容を理解できるまで繰り返しました。
各問題集を合計3周ずつ2か月間ひたすら解く続けました。
勉強時間は1日3時間を60日間(約2か月)で180時間ほどです。
その結果、2022年5月にCCNP ENARSIに合格することができました!
スポンサーリンク受験して分かったこと
実際に受験して分かったことは主に2つあります。
Ping-tと白本は有効ではない
Ping-tだけでは合格は難しいと感じた理由
Ping-tの問題集は基礎を固めるには役立ちますが、本番試験には対応しきれないと感じました。問題が非常に単純で、本番の複雑な問題に太刀打ちするには不十分でした。そのため、Ping-tだけでの合格は難しいでしょう。
おすすめの教材:徹底攻略シリーズ
本番試験に近い内容を学べるのが、旧CCNPの「徹底攻略シリーズ(ROUTING、SWITCHING、TSHOOT)」です。この教材で学習することで、本番試験で見かける問題や内容にしっかり対応できるようになります。合格を目指すなら、ぜひこの教材を活用してください!
白本(CCNP Enterprise 完全合格テキスト&問題集)について
いわゆる白本は、基礎固めには使えますが、それ以上の期待はできないと感じました。
誤字脱字が多く、根本的に誤った記載も見られるため、信頼性に欠ける部分があるのが現状です。
もし「徹底攻略シリーズ」を使うなら、白本は特に必要ないかもしれません。
CCNP ENARSIの出題元
試験を受けてわかったCCNP ENARSIの出題元
CCNP ENARSIの試験問題は、ほとんどがCiscoの公式ドキュメントやサポートページの内容から出題されていることがわかりました。実際、受験後に試験でわからなかった内容を調べたところ、Ciscoのドキュメントにそのまま掲載されていて驚きました。
ただし、Ciscoのドキュメントは非常に膨大で、すべてを確認するのは現実的ではありません。そのため、効率的に活用する方法として、ドキュメントを読みながら「Cisco語」に慣れる練習をするのがおすすめです。
Cisco語とは?
Ciscoのドキュメントは、専門用語や独特な表現が多いため「Cisco語」と呼ばれ、分かりにくいことで知られています。ですが、ドキュメントを読むことで試験に出題される表現や言い回しに慣れることができ、試験対策に役立ちます。
合格するためのポイント
- 徹底攻略シリーズの問題集を完璧に仕上げる
- Ciscoの公式ドキュメントを活用し、Cisco語に慣れる
これらを組み合わせることで、安全に合格を目指しやすいと感じました。
ゴリタン
インフラエンジニアとして、ネットワークとサーバーの運用・保守・構築・設計に幅広く携わり、
現在は大規模政府公共データの移行プロジェクトを担当。
CCNPやLPICレベル3、AWSセキュリティスペシャリストなどの資格を保有しています。